簿記は、言ってみれば「”会社が”お金の流れを記録して整理する」ための方法です。たとえば、会社が物を売ってお金をもらったり、材料を買って支払ったり、いろいろなお金の動きがありますよね。その一つひとつの動きを、ルールに沿ってきちんと書き残すのが簿記です。

簿記の知識があると、今どれだけ儲かっているのか、どれだけの借金があるのか、会社の「お金事情」をしっかり把握できるようになります。また、簿記は「会計」の土台にもなっていて、経営判断やお金の使い方を決めるのに欠かせない存在なんです。普段の生活でお金の管理をしたり、家計簿をつけたりするのと同じように、会社でもお金の流れをしっかり管理するために簿記が使われています。

ですから、簿記を学ぶことで「お金の動き」について理解が深まり、お仕事で役立つだけでなく、個人のお金管理にも役立つ？かもしれません！

日商簿記検定には3級、2級、1級があり、それぞれ難易度と勉強時間の目安が異なります。

• 3級：簿記の基礎を学び、主に個人事業や小規模企業で必要な知識を習得します。初心者向けの内容で、勉強時間の目安は30～50時間ほどです。簿記を初めて学ぶ方でも、取り組みやすいレベルとされています。
• 2級：より実務的な内容に踏み込み、株式会社や製造業の会計も学びます。2級を取得すると多くの企業で即戦力として活用できるスキルが身に付きます。勉強時間の目安は100～150時間程度で、難易度は少し高めです。
• 1級：会計学や工業簿記といった高度な専門知識を学び、企業の経理や会計管理に関する知識を網羅します。難易度は非常に高く、合格までの勉強時間は500～600時間とされています。1級は会計士や税理士といった資格の登竜門とも言われています。

日商簿記検定を取得することで得られるメリットは多くあります。まず、就職活動において「会計の基礎知識がある」と認識されやすくなり、企業によっては昇進や昇給にも有利です。特に2級以上を取得していると、経理・財務部門での就職において評価されることが多く、転職時の武器にもなります。また、簿記を学ぶことで、日常の経済活動に対する理解が深まり、お金の管理能力も向上します。会計や経済に興味がある方はもちろん、将来起業を考えている方にとっても非常に有益な資格です。